東北の住宅診断事情2016/03/12
私事ですが、社会人になり建築の業務に充ったのはずっと東北でした。
関東圏内とは違い雪の問題・近隣の問題・風習の問題が強く、色々な問題とぶつかって来ました。
やはり、風土というか地域によって求められる専門的な知識は異なり、お客様の声に応えるべく奮闘の日々です。
みなさんは三隣亡・大将軍という言葉はご存知でしょうか?
東北、さらには私が従事した山形で建築業務をするには絶対に知っておかなければならない風習です。
三隣亡:この日に柱立て・棟上げをすると火災を起こしその災いは近隣(三隣)まで及ぶと言われているものです。
元々は三隣宝と呼ばれ近隣に幸福をもたらす良い日とされていましたが、まったく逆の意味で現在は使われています。
大将軍:陰陽道での方位の神様、大将軍様が鎮座している方位の土を動かすと災いが起こると呼ばれるもの。
東西南北を巡回する大将軍様。下水道工事や外構工事、増築工事等で工事が滞る事もしばしばです。
三隣亡のように建築する本人以上に近隣に気を遣う場面が多いようです。
東北ならではの風習ですので、関東ではまずこのような心配はないでしょう。
各地域ごとに建築に対する風習や考え方が根強く残っています。
次回は関東の住宅事情をご紹介します。