【診断士コラム】建築業界の現状2015/09/12
本日は住宅診断から離れて現在 日本の置かれている建築の現状をお話しします。
新築住宅は現在 飽和状態で中小の新築業者の方も新規獲得は中々難しいですが、ビルや箱物を扱う 「建設」業の人材は不足しています。
理由は震災復興 + オリンピック。
さらにこれまでの失策があるのですが、それは 国の予算が1997年から2010年にかけて、建設投資額は75兆円から42兆円にまで減少。
それに伴って、業界の就業者数も685万人から498万人に減少しました。
この流れのなかで、技能労働者の年間給与も大幅にカットされ、1997年に平均で約438万円あった年間給与額は、2009年には約357万円にまで落ち込んでいて、このような状態に見切りをつけた技能労働者の業界離れが発生。建設市場が活気づいた現在になって、技能労働者の数が足りないという皮肉な結果を生み出しています。
暗い話になってしまいましたが 裏を返せば 仕事はたくさんあり 必要とされているという事。
短絡的ですが 「不景気の時は公共事業をバンバンすれば 良い」 との考えもあるように 公共事業の建設業に人が集まり、お金が回れば景気も回復して行きます。
私も東日本大震災の際に東北にいましたが、宮城の作業員は景気が良くて、毎晩 仕事終わりのねぎらいを居酒屋でやっていたと聞きました。
建設業=技術職 手に職という意味では 今こそ 必要な人材として チャンスなのかもしれませんね。